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2002.5.18 ボート組合主催シンポジウム

要項

日時:5月18日(土)18時〜21時
場所:ホテル琵琶湖プラザ 比叡の間
主催者:滋賀県フィッシングボート共同組合
後援:滋賀県中小企業団体中央会

テーマ:今、琵琶湖の現状を話し合う

パネルディスカッション
滋賀県農政水産部水産課 水産振興担当 主幹 藤原公一
「外来魚についての行政方針について説明」
滋賀県漁連青年部会長 戸田直弘
「漁業者の現状と漁業者から見た釣り人について」
滋賀県フィッシングボート共同組合 理事長 寺田京二
「今後の琵琶湖について」
霞ヶ浦北浦湖面利用調整委員会評議会 副会長 村田基
「霞水系の実例と現状報告」
滋賀県フィッシングボート共同組合 専務理事 樋上佳秀
「今後の組合活動/なぜリリース禁止にするのか」
特別ゲスト: カーネル大学 自然科学教授 水産学博士 デイビッド・グリーン博士

当日進行予定
司会 :樋上佳秀
開会挨拶 :寺田京二

パネリスト5名各15分程度
パネリスト質疑応答
スライド報告
スライド報告質疑応答

内容要旨

滋賀県農政水産部水産課水産振興担当主幹・藤原公一氏

「様々な状況を総合して考えると、外来魚の食害圧が固有魚に脅威を
あたえている。水産上の重要魚種だけではなく、琵琶湖の生態系保全と
いう点からも、外来魚の影響が大きい。外来魚駆除だけではなく、
外来水草の駆除、効果的な在来魚の放流方法の研究、ヨシの復元など、
総合的な事業で琵琶湖の改善を図っている。現在3000tと推定される
外来魚を、外来魚がいても在来魚がとれていた頃の量と推定される
1250tまで減らす予定。いい方向で協力していきたい。」


滋賀県魚連青年部会長・戸田直弘氏

「間違ったことはあやまりとして見直すことが必要。27年前に琵琶湖で赤潮が
発生したときには、せっけん運動が起こった。琵琶湖総合開発で水質が悪化し、
魚の産卵生育地も減ったが、ヨシ保護条例ができ、ヨシ原の造成も行なわれている。
外来魚は1尾でも逃がせば増繁殖に繋がる。漁業者も、漁具制限や保護水面の
設定など、規制を受けている。琵琶湖を残すには、誤りを正すしかない。
日釣振は『バス釣り人口が増えて釣り振興の一翼を担っている』と言うが、
バスによってフナ・アユ・コイ・モロコなどの釣りが消えてしまった。
マイナスの面も大きいのではないか。釣り人・マリンレジャーに来てほしく
ないとは思っていない。何回も来てほしい。そのとき、興味関心を持ち、
誤りを正していってほしい。マナー・ルールを守ってほしい。」


滋賀県魚連青年部副会長・鵜飼広之氏

「バスが釣れなくなれば、バスボートが減って、漁業被害が少なくなる。
適正利用懇話会でも言ったが、リリース禁止にするのではなく、
バス釣りを反対にしてほしい。釣るのなら、漁業権魚種に釣ってからに
するべきだ。外来魚に食べられる魚のことを考えてほしい。」
【補足】そもそも琵琶湖は海区扱いなので、アユもコイも漁業権魚種では
ありません。この発言は意味をなしていないのです。この鵜飼氏のエリでの
漁獲データが、県の外来魚駆除の根拠となっていることが、水産課藤原氏の
発言で明らかになりました。漁師なのになんで漁業権を知らないのでしょうね。


滋賀県フィッシングボート協同組合理事長・寺田京二氏

「昨年から、県などから『外来魚をリリースしないでくれ』と要望がきている。
アンケートをすると、バサー1000人中700人がリリース禁止になったら琵琶湖に
来ないと答えた。業者にとって死活問題だ。モロコやヘラブナ釣りから、
バス釣りに転換し、企業努力、投資をしてきた。今さら害魚だからリリース禁止
というのは、一方的な考えだ。」
「今津で小学生の前でバスの胃を開けたらアユがでてきた、という新聞記事を見た。
南湖でやったら、ブルーギルが胃から出てくる。そういう報道がない。バスは
アユやモロコをどんどん食べるという行政・報道には偏見がある。ギルの天敵はバスだ。
行政も漁連も、バスをどんどん退治してもらってもいい。学者によれば、
全滅は無理だという。残ったバスを釣って楽しむということで、共存できないか。」

「県の外来魚買取は、150円/kgだったのが今年度から350円になった。
5年か10年で考えていた予算額を、3年間で使ってしまうという。その額は3億5千万。
琵琶湖の外来魚は4500tと言うが、いくらの金で駆除するのか。
同じ金を、もうちょっとプラスになる方法で考えていただきたい。
本当に行政に外来魚を退治する姿勢があるのか疑問に思う。
リリース禁止の条例ができるのなら、受け皿を作ってほしい。
漁師には買取があって、釣り人にないのは矛盾している。
釣った魚は財産。釣った魚はそんなには食べられない。捨てるところもない。
釣り大会をやって、ギルを行政に買い取ってもらえばよい。
真剣に外来魚駆除をする気持ちが行政にあるのか。」

「琵琶湖適正利用懇話会(http://www.pref.shiga.jp/d/shizenhogo/tekisei/)は、
公開で行なわれ、傍聴もできた。ところが、最後になって公開でなくなった。
詰めの段階で2月末に委員数名と行政が集まって話し合いを非公開でしている。
この内容については『しゃべれない』という。不信感がある。
行政のしていることが、最後に非公開になった。
行政に話を言う機会がない。モロコ・ヘラ・バスの共存がいい。
バスを増やすとかは考えていない。釣れるだけの量があればいい。
全滅はできない。残った魚を有効利用した。
バスには経済効果がある。マイナスが多いと言う人もいるが、
人が集まれば、何でも、ゴミが出て、車が来て、苦情がでるのは当たり前。
それを認識して、努力していかないといけない。
いつまでも商売できるよう、願っている。」


霞ヶ浦・北浦湖面利用調整委員 副会長・村田基氏

「小さな子供が好き。最近は家に閉じこもって悪さをしてしまう。
動物を殺し、そのうち人を殺す。私は釣りキチ三平を見て育った。
今の子供たちに外にでてほしい。マンガやアニメでバス釣りを取り上げると、
みんな表に出た。終わったら引っ込んでしまったが。」
「霞ヶ浦で調整委員を10年やってきた。漁協や市町村、県警などから委員が
でている。同じ湖面を、お互いに安全かつ有効につかうため、漁業・レジャーの
紛争防止の啓蒙活動を目的に、みんなで話し合っている。漁業者による捨て網、
ルアー・糸くず・ゴミの放置、迷惑駐車など、あらゆる問題を扱っている。
潮来では6月にあやめまつりがあるが、ものすごい量のゴミがでる。
人が集まれば、ゴミはでる。
テレビでも、ゴミを拾うシーンを入れるようにしている。
今までは『捨てるな』と言ってきたが、これからは『拾ってください』。
できればだれにも文句を言われないようにしないといけない。」

「霞ヶ浦では、アオコもでないほど動物性プランクトンが増えている。
今はコイが増えすぎて問題になっている。貝やタニシを食べてしまう。
コイ師は1人で20〜30本の竿を出すので、1人で300mにもなる。
漁港入り口など、漁業者とコイ師でもめたりしている。
バスは、平成2年がピークで、今はほとんど数字にならない。
バスは増えすぎると自然淘汰される。自分の卵を守らなくなる。
少ないと、オスとメスの両方で卵を守る。
増えすぎると、子を守らないので、他のバスに食われてしまう。
バスの量は勝手に制御される。霞ヶ浦の漁業者はみんな知っている。
ギルは絶対に減らない。特に駆除はしていないが、年間138tもとれる。」

「湖岸の長さは、霞ヶ浦は琵琶湖の3倍以上、小河川を含むと5倍以上になる。
近年、バスが釣れず、釣り人が減っている。ピーク時には、平日1000人以上、
そのうち98%がバサー。休日やGWには2万人。年間50万人いた。
行政の試算では、1人1万円とすると、年間500億になる。ガソリン代を入れると
さらに増える。今は15〜20万人と言われるが、せいぜい5万人。
バスがつれない。オカッパリでは1人1本以下。
大会をしたら、275人中56人しかキャッチできなかった。
霞ヶ浦では、バス・ギルのほかにも、琵琶湖固有種やキャットフィッシュ、
ペヘレイ、ストライプトバスなどもいる。ストライプトバスは、
イケスから逃げたが、どうやら繁殖しているよう。」

「ある程度減らせば、バスはまた増える。
今はバスが減っているので、養殖している業者もいる。
中国マフィアが絡んでいるらしく、県も手を出せない(?)。
ある程度、有効利用はされている。ホテルは潤っている。
野尻湖では、地元に解禁初年度3億円、2年目には5億円をもたらした。
マナーの向上が大切。移植はもってのほか。」


――ここで休憩。村田氏と戸田氏が話すシーンも。 ――


滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「これまで、行政、漁連、適正利用懇話会などで議論があったが、
共通のデータが乏しい。だから議論が消化不良を起こしてしまう。
消化不良を起こさないようにしなければいけない。
在来種の食害やワーム湖底残留が問題とされている。
ワームに関しては確実なことで、ダイバーをつかった回収活動をしている。
ブルーギルは釣り人が放流したものではないのに、
3/7の滋賀県議会では徳永議員が『バスやギルは誰かが密放流し、、、』と
言っている。こうしたことがあるので、知らない人がそういった理解を
してしまう。県によれば、駆除活動ではバス1に対してギル9だという。
それなのに、かつてブルーギルを増殖していたので、曖昧になっている
のではないか。県のホームページに載っている漁獲統計でも、バスはあるのに
ギルはない。これはなぜ載っていないのか?」

滋賀県農政水産部水産課水産振興担当主幹・藤原公一氏
「それは農水省近畿農政局の統計で、県のものではない。
漁協へのアンケートによるもので、漁獲量をそのまま反映しているものではない。
バスは、一部有効利用されているので、載っている。
ギルは有価物として流通していないので載っていない。」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「藤原氏、戸田氏は、東氏の国会での質疑議事録を読んだか?」

滋賀県農政水産部水産課水産振興担当主幹・藤原公一氏
滋賀県魚連青年部会長・戸田直弘氏
「読んでいない」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「バスは悪い魚で、バサーも悪いと言われることもある。
ところが、漁協がバスボートの管理を請け負っているではないか。
漁協は、バスの経済効果の恩恵を受けているのではないか。」

滋賀県魚連青年部会長・戸田直弘氏
滋賀県魚連青年部副会長・鵜飼広之氏
「経済効果のマイナス面も考えるべき。
バスボートの管理は、漁業で食べていけないのでしかたなくやっていること。
本当は置きたくはない。」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「鵜飼さんのところは、漁港ではなくて舟だまり扱いなので、
置けないだけなのではないか?」

滋賀県魚連青年部副会長・鵜飼広之氏
(指摘を認める)

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「県がモロコやシジミの放流をしたら、直後に漁業者が獲ってしまったという
話があるが、これは本当か?」

滋賀県農政水産部水産課水産振興担当主幹・藤原公一氏
「モロコは20mmでの放流で、成魚での放流は一部試験的にやっただけ。
シジミは0.2mmでの放流。これらの話は根拠がない。」


――ここで混入問題。会話での表現は難しいので要約――
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今回のシンポの主催者である滋賀県フィッシングボート協同組合の樋上佳秀氏は、
県が行なっている外来魚買取・回収事業で、対象ではないナマズ・コイ・ニゴイが
かなり含まれていると、今年3月に撮影したという回収トラックの写真を示し、指摘した。

これに対して滋賀県水産課の藤原公一氏は、計量は回収トラックの前に分けて行なっているので、
買取の中には含まれていないとした。しかし、回収も県による事業であるため、
この点について問題があることは認め、4月からは買い取り価格を350円に値上げ
したこともあり、指摘後厳しく指導しているとした。

しかし樋上氏は、買取は用紙のみの申請であることを指摘、こうした話は
かつてからあり、漁業者から聞くなど、確実なことだとした。

これに対し県漁連青年部長の戸田直弘氏は、自らコメントせずに、
守山漁協所属でボート組合にも所属しているというウラタニ氏に
「中立な立場から」とコメントを求めたが、ウラタニ氏は、
「これに関しては答えは控える」とした。
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滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「守山漁協ウラタニ氏は、『今までの漁業に疑問点もある』と言っている。」

滋賀県魚連青年部会長・戸田直弘氏
「外来魚で漁師が追い込まれている。」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「漁師は全体がバス反対ではない。
(守山タイムスというミニコミ誌を紹介して)
守山漁協組合長の北村勇氏は、『被害意識を捨て、外来魚の有効利用を』と
言っている。」
「アメリカには多くの既存の研究がある。
釣具などに税がかけられ、年間450億の予算で政府機関が釣り場管理をしている。
そこから、グリーン博士を紹介され、今回の調査をすることになった。
費用は、日釣振から後援を受ける予定で、データを買い上げると言っている
釣り雑誌もある。このデータは琵琶湖にとって初めてのデータとなる。
この調査に漁業者も協力してもらえないか。」

滋賀県魚連青年部副会長・鵜飼広之氏
「いくらでも協力するが、判断を都合のいいようにしないでほしい。
バスがとれれば、そこにバサーが集まってくるので、
場所をはっきりしたくない。」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「これまでのように、エリでとれたバスの胃を見てやるのではなく、
天然の状態でやりたい。問題となっている他のことは、なおざりにはしない。
マナーなどの問題は、『やります!』。ほってはおきません。」

滋賀県農政水産部水産課水産振興担当主幹・藤原公一氏
「琵琶湖は400万年の古代湖で、50種の固有種がいる。
このような湖に魚食種のバスを導入したことはどういうことになるのか。」

カーネル大学自然科学教授 水産博士・デイヴィットグリーン氏
「問題は、もう起こってしまった出来事。
行なう調査は、時期や深さによってバスが何を食べているのか。
いるべきか、いないべきかという意見とは関係ない。」

霞ヶ浦・北浦湖面利用調整委員 副会長・村田基氏
「ブルーギルは国が放した。バスは、芦ノ湖で繁殖した1930年当時、
他の漁協がほしいと言った。その後、米軍がありとあらゆるところに
放した。喧嘩していてもしょうがない。」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「マナーなどの問題は、ないがしろにはしない。
今後、共同でシンポジウムをやっていきたい。」

滋賀県魚連青年部副会長・鵜飼広之氏
「漁業に対してのマナーとはどういうことですか?」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「県の規則ではないのか?」

滋賀県魚連青年部副会長・鵜飼広之氏
「県の規則では(エリ周辺の釣りの規制について)メーター数はでていない。」

滋賀県フィッシングボート協同組合専務理事・樋上佳秀氏
「ではどのくらいの距離が必要か。」

滋賀県魚連青年部副会長・鵜飼広之氏
「個人の意見だが、ラバージグだと50m飛ぶので、100mは必要。」

滋賀県フィッシングボート協同組合理事長・寺田京二氏

「漁業者の弱点をついているとかの気持ちはない。あら探しになっては困る。
悪いことは悪いとして改めていったらいい。」

――会場から ――

滋賀県議・ニシザワ氏
「ブルーギルを評価しないという点では一致している。
今後、どうしていくか。ふなずしが平安時代からあるといった文化を
無視すべきではない。バス釣り関係者はフナをどう増やそうとしているのか。
バス釣り関係者には責任がある。
漁協の混入問題については、責任をもって守っていただくようにする。
ギル放流については、冷静に研究を。
いるからいいというのはいけない。固有種をどう守るか。
科学的データを得るのは結構なこと。
本当かうそかわからないことはしゃべらないように。」

会場・A氏
「ニゴロブナを増やすのは釣り人の責任なのか?」

滋賀県議・ニシザワ氏
「すべての人が考えていく責任。」

日釣振 本部からシオノ氏 近畿支部からイナダ氏 滋賀支部から3名
滋賀県議 サノ氏、ニシザワ氏、サワダ氏、イナダ氏
グリーン氏の通訳 クリスモモセ氏

(以上)

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