| 2001.9.17 県漁連青年会からJBへの要望書 |
<平成13年9月17日付けで、滋賀県漁業協同組合連合青年会会長理事・戸田直弘氏の名義でJB(日本バスプロ協会)会長・山下茂氏、ならびに役員宛に送られた要望書の全文。原文ママ>
拝啓 初秋の候ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、昨年7月21目に要望書を郵送してから早一年がたちました。山下会長からお電話を頂き要望書の回答に対し、わたし個人では決められない。
また山下会長が琵琶湖に来られた時、お会いしたいとのことでしたが一度もなくその為、南湖では、JBメンバーとのトラブルが起こっております。今回は各役員の方々にも琵琶湖漁業にご配慮賜りますよう要望します。
琵琶湖は400万年という古い歴史を有する世界でも屈指の古代湖であり、その悠久の時の流れが琵琶湖に多数の固有魚介類を育み、他に類を見ない独自の生態系を創生してまいりました。そして、われわれ漁業者は、その豊かな生態系の恩恵を享受して漁業を営み、古来より琵琶湖漁業を発展させてまいりました。
しかし、今日の琵琶湖漁業を取り巻く環境は、湖岸の埋め立てやヨシ地の減少、水質汚濁の進行の他、近年では、密放流されたブラックバスやブルーギルといった外来魚の台頭は、本来の琵琶湖の生態系に大きな歪みを生じさせ、我々の生活の糧であります水産資源の減少を招き、漁獲量は年々減少の傾向が続いております。
また、今年滋賀県では、今年11月に世界湖沼会議が開催されます。この会議は、環境の世紀と言われる21世紀に、滋賀県で開催され研究者・行政・県民が湖沼の環境について意見交換され、地球の温暖化と湖沼、健康と湖沼汚染、富栄養化や生態系の破壊、淡水資源問題の取り組みなど、前世紀中にできなかった湖沼問題、淡水問題の解決を目指す多くの人々や国際的な地域間のパートナーシップを深める会議です。
琵琶湖漁業は、琵琶湖の自然環境に大きく依存した産業であり、良好な漁場環境を確保するためには、県民・他府県の理解と協力を得て、山・川・湖を通じた幅広い環境保全「外来魚・ブラックバスやブルーギルのいない琵琶湖」の取り組みを推進していく必要があります。
この様な中、JBやNBCの各関係機関にも行政からの指導が書面で郵送されてきていると思われますが、私達、青年会もJBやNBCの各関係機関の皆様に、この要望書に対する対処や意見を書面で回答下さる様、併せてお願い申し上げます。
敬具
要望内容
1)外来魚(ブラックバス・ブルーギル)のリリース禁止
ブラックバスやブルーギルは魚食性がつよく、ニゴロブナやホンモロコなど、重要な水産資源を食い荒らす他、琵琶湖の生態系に大きな歪みを生じさせていることなどから、滋賀県はこれら外来魚の積極的な駆除を促進しており、また、釣り上げられたこれら外来魚のリリース禁止を要望します。
トーナメントで、釣り上げられたブラックバスは、私達青年会が回収させていただきますので、ご協力お願いします。
2)軟質プラスチックワームの使用禁止
軟質プラスチックワームには、フタル酸エステル類、フタル酸-2-エチルヘキシルなど、内分泌撹乱物質、いわゆる環境ホルモンが含まれるといわれており、水質汚染や環境全体への影響が懸念されますので琵琶湖では使用しないよう要望します。
琵琶湖ではルアーで釣れる魚がいますので、その魚(食用)が軟質プラスチックワームを飲み込む恐れがあります。
3)バスボートの航行時の注意
琵琶湖には、別添パンフレットに記されているように、さまざまな漁具が設置され、また、琵琶湖が操業されているので、バスボートの航行には注意願うとともに、操業の支障とならないように、離れて航行されるよう要望します。特にトーナメント会場の往復時に注意が必要です。
また、遅くまで釣りをしているので、えりに注意が必要です。
4)その他
漁港や船溜の入口付近や航路での釣りは、船の航行時に大変危険なので釣り禁止を要望します。
(Basser 2002 No.121 1月号 pp.152-155 「“バス論争”の前に、アングラーはどうあるべきか? 『理論非武装』宣言」道下裕
より)
| 2001.9.22 JBから県漁連青年会への回答書 |
<平成13年9月17日付けで、JB(日本バスプロ協会)相談役・綿井良隆氏の名義で滋賀県漁業協同組合連合青年会宛に送られた回答書の全文。原文ママ>
拝啓 秋冷の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、先般お申し越しのご要望に付きお返事を申し上げます。
要望内容1)の件に付きましては、釣りを楽しむ人を中心に構成されている弊協会として要望にお答えすることはできません。
もちろん、古来より琵琶湖の魚類の採捕により生計を立ててこられた漁民の皆様のお仕事に留意をはらい、これを侵すことの無いように最大限の注意を喚起し大会を開催させていただく姿勢は設立当初より徹底しております。
しかしながら、結果的に対象魚を殺すことが目的となる大会の開催は釣り人の団体として行なうわけにはいきません。
またルアー釣りの愛好者には未成年者が多く、命の尊さや生き物に対するやさしさを覚えるという観点からも、ご要望にお答えしかねます。
要望内容2)ですが、いわゆる環境ホルモンの含有しているワーム類に付きましては現在調査中で、販売しておられるメーカー様への問い合わせ、またお願いとして人体や環境への悪影響を及ぼす恐れのある、いわゆる環境ホルモン類の使用を取りやめていただく努力をしております。(現在では顕著に効果が出ております)
最近では、メーカー数社より生分解するワームの試作品が出てきましたので、これが実用段階に入った時点で、大会時の指定を検討したいと考えております。
要望内容3)および4)につきましては、上記で述べましたとおり皆様のお仕事に最大限の留意を払い、ご要望に全面的にお答えしたいと考えております。また、具体的な内容をお教えいただき操業の妨げにならぬよう大会参加者に指導していく所存です。
末筆ながら、釣り大会を開催しているものの実情に鑑み、格別のご理解を賜りますようお願い申し上げます。
敬具
(Basser 2002 No.121 1月号 pp.152-155 「“バス論争”の前に、アングラーはどうあるべきか? 『理論非武装』宣言」道下裕 より) ※Basser誌では日付が17日となっているが、記事本文中の22日が正しいと思われる