平 成 1 5 年 度 第 5 回 宮 城 県 内 水 面 漁 場 管 理 委 員 会 議 事 録 委員会の招集 (1)招 集 者  宮城県内水面漁場管理委員会 会長 庄子貞雄 (2)発送年月日 平成16年2月12日(木曜日) 委員会の開催 (1)日   時  平成16年3月22日(月曜日) ○開会  午後2時00分 ○閉会  午後3時50分 (2)場   所  県庁11階 第2会議室 議 題 (1)審議事項(1)第5種共同漁業権の免許条件に基づく平成16年度増殖事業計           画について        (2)外来魚対策について (2)報告事項   平成15年度さけ採捕、採卵結果について 出席委員 会  長  庄 子 貞 雄 委 員 三 浦 日出雄 会長代理  藤 尾 芳 久 委 員 大 場 龍 一 委  員  鈴 木 博 昭 委  員 毛 呂 達 夫   委  員  小野寺 秀 也    委  員 十二村  實 委  員  伊 藤 絹 子 委  員  星 明 朗 執行部(事務局)出席者      別紙のとおり 《委員会の概要》 【委員会成立確認】 ○事務局 委員定数10名中、10名出席しているので本日の委員会は、内水面漁場管理委員 会規程第6条第1項の規定により成立しておりますことを御報告致します。 【挨拶】 ○庄子会長  皆様、年度末のお忙しい中、お集まりいただき大変ご苦労様でございます。  既にご案内のとおり、本日は審議事項2件、報告事項1件でございます。  振り返って見ますと、昨年の夏は記録的な日照不足や低温で宮城県の内水面漁業に 大変大きな打撃を与えました。そしてこの冬は暖冬ということで内水面にどんな影響 を与えるのか、今日の議題であります平成16年度の増殖事業計画にどんな影響が出 るのか心配しているところです。  それから2番目の議題は外来魚対策です。この件につきましては、委員会として平 成10年に福島県の檜原湖に視察にまいりました。これが外来魚対策の始まりだった と思います。それから平成12年から本格的な協議に入りましてこれまでに9回の協 議会を開いております。本日の委員会ではこれまでの協議事項の成果を踏まえまして、 委員会として外来魚対策にどのような結論を出すか、また指示をすべきか皆様方に十 分に検討していただきますようよろしくお願いします。 ○後藤産業経済部次長(技術担当) 委員の皆様には、年度末の大変お忙しい中、平成15年度第5回内水面漁場管理委 員会に御出席いただき大変有り難うございます。また、日頃、委員の皆様にはそれぞ れのお立場で、本県の水産業、とりわけ内水面漁業の振興にご尽力をいただいており ますことも合わせて御礼を申し上げます。  先程、庄子会長のお話にもございましたが、今年は季節の流れが大分速いようで海 面では、春の訪れとともにオキアミ・メロウドを対象とした「機船船びき網漁業」や 「すくい網漁業」の操業が始まり順調な滑り出しとなっております。 一方、内水面におきましてもサケの稚魚放流が各組合等で行われております。今後 は、雪解けとともに天然アユの遡上も例年のように始まってくるものと思われます。  また、ヤマメ、イワナの渓流釣りも今月1日より解禁となり、組合で放流した種苗 や天然のヤマメ、イワナを狙って、河川の上流域では解禁を待ちわびた多くの釣り人 が足を運んでいることと思います。  本日は、この種苗放流の目標となる「第5種共同漁業権の免許条件に基づく平成1 6年度増殖計画について」を審議議題としております。 内水面の資源維持・管理には不可欠なものでありますので、よろしく御審議願いま す。  さらに内水面で問題とされている「外来魚の対策」についても審議議題としており ます。委員会でも大分長い期間議論を重ねていただいております。時期的には宮城県 として、従来からさらなる一歩を踏み出す段階ではないかと考えておりますので、委 員の皆様の積極的な議論をしていただければと思います。  その他、報告事項として「平成15年度さけ採捕、採卵結果について」を議題とし ております。今年度の状況は、沿岸漁獲量で200万尾を超え例年並みでありました。  河川捕獲量は17万尾(前年対比89%)でございましたが、幸いにも採卵数は昨 年並みとなっております。詳細につきましては後ほど報告させていただきます。 本日も、よろしく御審議いただきますとともに、委員の皆様の貴重な御意見、御提 言を賜りますようお願い致します。 【議長選出】 ○事務局 議長は、内水面漁場管理委員会規程第4条第2項の規定により,会長が務める事と なっております。よろしくお願い致します。 【議事録署名委員】 ○庄子議長  内水面漁場管理委員会規程第12条の委員の指名規定によりまして、議事録署名委 員を指名致します。本日の署名委員は「星委員」と「三浦委員」のお二人にお願い致 します。 【審議事項】 ○庄子議長 審議事項「第5種共同漁業権の免許条件に基づく平成16年度増殖計画について」 県より説明願います。 ○県(漁業振興課) 第5種共同漁業権は、内水面という特殊事情がございまして、免許の条件として増 殖義務が伴っております。従いまして、稚魚又は新魚の放流や産卵場の造成等人為的 な手段を講じて対象となっている水産動動植物を増やしてまいります。このため、県 といたしましては、県の指示する増殖事業を実施することを免許の条件としておりま す。この増殖計画の作成にあたりましては、目標を設定するさいに技術的な面や過去 の実績、増殖事業を実施する漁業権者の経済的負担等を総合的に勘案して適正に遂行 するよう水産庁の指導がございます。今回もそれらを踏まえて各組合から御意見や増 殖計画書を提出していただき、それに基づいて過去の放流実績を勘案しながら組合の 自主性を尊重する形で計画案を作成いたしました。よろしく御審議願いいたします。 ≪詳細を資料1に基づき、説明≫ ○庄子議長 ただいま、県から説明がありましたが、なにか御意見、御質問はございませんか。 ○小野寺委員 当初の放流計画と実績に差がある時に、種苗の大きさ大小によるとの理由の場合が ありますが、放流計画は種苗の大きさに関係なく重さや尾数で判断していいものなの ですか。例えばヤマメやイワナがどのくらいのサイズで放流すると資源的に増殖に効 果があるというようななんらかの根拠があって算出していると私は思っていたのです が、たまたま入荷した種苗の大小で実績が判断されていいものなのかお伺いしたい。 ○県 種苗というのは工業製品ではありませんので、ある一定の規格のものが組合の要望 どおり揃わないのが実態であります。もし匹数が揃わない場合は、ある程度量として 補なって、少なくとの遊漁者の皆様の期待には添いたいとの判断で、組合が希望する サイズがないから放流計画を諦めるというものではないと伺っております。 ○小野寺委員  資源を増やす計画より基本的には、種苗を売る方の都合で決まるということですね。 ○県 そのとおりでございます。それでもヤマメ、イワナ等は比較的養殖場が造っており ますので組合の要望に添いやすいのですが、その時期の天候にも左右されます。アユ 等もその年度の環境によって差がありますので、なかなか大きさを統制する難しいで す。適正サイズについてですが、天然物はあらゆるサイズが存在し、どのサイズがど のように変化するかという情報や知識を持っていません。 ○小野寺委員  産卵場造成を併せて行う組合がございますが、ニジマスの産卵場造成というのはあ りえるのでしょうか。天然で再生産しないと思いますが。 ○県 それは仰るとおりです。記入間違いです(蔵王非出資漁協のニジマスの増殖計画)。 ○三浦委員 放流計画を見るとヤマメ、イワナの成魚放流を行う漁協が増えてきておりますが、 原因は釣り人からの要望に各漁協が対応しているからだと思います。また、昨年、台 風等による大水の影響で遊漁収入が減った漁協は大分多いと思われます。そのため、 資金面を補うため遊漁者の要望に添う放流計画を立てる傾向があると思いますが、県 としても何か漁協を後押しするような施策や考え方があれば教えていただきたい。 ○県 成魚放流が増えてきているのは、三浦委員の御指摘のとおり解禁当初に釣れない川 というのはどうしても人気がなくなります。そうなるとお客様が減って遊漁収入も減 ってきます。すると、種苗の放流量も減ってくるという悪循環がございます。そのよ うな悪循環を断ち切るための方法として、1つは釣人が釣堀感覚でお金を払った以上、 気楽に釣れる方がいいのか、入門者としてはそれがいいのかもしれませんが、かたや 宮城県内の特に在来マスを釣っている方の中には釣れるのが難しくなってもいいと、 その代わり極力天然に近いものが釣りたいという機運が一部で高まっております。そ れが花山村や鳴子漁協等で行われている発眼卵の埋設放流ですが、これですと生き残 りは成魚放流よりも少ないと思いますが、生き残ったものは天然に近くて、しかも野 性味があり、数は釣れませんが、このような機運が大分強まってきております。将来 的には既存の水系の遺伝子を持った天然ヤマメを限りなく天然に近い形で増やしてい く形が主流になっていくと思われます。確かに釣りにくくなりますが、一部では入門 者でも釣れる区間と一部では埋設卵放流をしながら玄人好みの区域を作っていくこと が1つの手法と思われますし、それによって収入がどのように変わっていくのかを予 測するのは難しいところだと思いますが、今後の山間部の河川の生態系を考えて見ま すと、天然に近い形で遊漁者の皆様にも釣りを楽しんでいただくような形に指導して いくのが私達の思いでございます。 ○大場委員 鳴子漁業協同組合では、去年から埋設卵放流を行っていますが、だいだい90%以 上が孵化しております。3〜4年計画で考えております。特に水の深さと水量が大切 になります。 ○小野寺委員 放流計画も成魚放流と稚魚放流を併せて考えるとかなり効果的なことができるとい うのが私の考えですが、釣り人にある特定の釣りをしなさいというのは無理で、釣れ なくても天然物を好む人もいるし、とにかく魚だけが欲しい人もいます。それを教育 でどうにかしようするのは無理なので、むしろ戦略として成魚放流と埋設卵放流を含 めてなにか行わないと、資金的な面で漁協は立ち行かなくなると思います。今の話し を聞いて心強く思いますので、ぜひその方向で行っていただきたい。もうひとつ教え て欲しいのですが、アユの産卵場造成というのはどうやって行うのですか。 ○星委員 旧中新田町で行っているのでですが、水深が浅いところで、常に新しい水が流れ、 石があまり大きくない所で行います。ブルドーザー等の重機で掻き回してふわっとし た状態にします。そういうのをアユの産卵場造成といい、面積としては適している所 で1f位になります。そのような状態のところは少なくなってきておりますが、費用 もかかりますので、漁協ではなく、町でやっておりました。  ○小野寺委員 私もそのように考えたわけですが、アユの放流を補う場合に産卵場造成を行うとい う予算規模ではないと思います。 ○県 補足させていただきます。産卵場造成と河川環境整備両方を実施したわけではなく て、例えばウグイ等のようにやりやすい魚種の産卵場造成をやったところもあれば、 河川環境の整備も行うという形をとっている漁協もあるということです。 ○十二村委員 花山村漁協のコイの放流ですが 20の単位はなんでしょうか。 ○県  尾数になります。 ○庄子議長  そのほか、御意見、御質問はございませんか。なければ、ただいまの審議事項につ きましてお諮りいたします。このことについて、御異議ございませんか。 ○各委員 異議なし。 ○庄子議長 異議がないようですので「第5種共同漁業権の免許条件に基づく平成16年度増殖 事業計画について」は原案どおり可決することとし、県に対し本日付けで答申するこ とといたします ○庄子議長 審議事項(2)「外来魚対策について」事務局より説明願います。 ○事務局  ≪資料2に基づき、説明≫ 【全国・宮城県におけるバス問題の流れ】 【ブラックバスの伊豆沼におけるの生態系の影響】 【バス遊漁者やその他遊漁団体との話合いの結果】 【全国の外来魚に関する委員会指示等発動状況】 【外来魚に関する規則の種類と効果】 【外来魚をめぐる宮城県内水面漁場管理委員会及び県の経過】 【指示(案)について】  ・「生体持出禁止」の委員会指示を行わないことについて →バス釣りの方々に協力してもらう手段として、管理釣り場への移送の道は残し    たいと思います。「再放流禁止」と同時に委員会指示を掛けた場合、釣ったバ    スをその場で殺すしか方法がなくなるので「再放流禁止」のみとした。  ・指示内容について   →オオクチバス、コクチバスとは別の種類のオオクチバス属魚類が既に日本に入    っているため「オオクチバス属の魚類」とした。  ・指示の区域について    →本県は河川が網の目のように繋がっていますので、漁業権水域だけを規制して    も意味がないため「県内全域」とした。 ・指示の期間について →「平成16年4月1日」施行しないのは、今委員会後の周知期間には1ヶ月は    必要と判断し「平成16年5月1日から」とした。 ・委員会指示後の取組について   →@プレスリリースやポスター、HP等を利用して周知の徹底。    A回収生け簀設置の検討。    B監視員制度の検討。 C駆除作業の徹底。 ○小野寺委員 資料にあります公認釣り場の公認とは誰が公認するのですか。   ○事務局 公認釣り場はバス関係で俗称として使われている言葉でございまして、山梨県の山 中湖や川口湖等のように第5種共同漁業権魚種として県知事が認定した場所を俗に公 認釣り場と呼んでおります。漁業権切替時に水産庁の指導として当面バス・ギルを新 たに漁業権魚種に認定してはならないという技術的助言を受けております。 ○小野寺委員  バストーナメントが漁業権水域で行われておりますが、その取扱が整理しておく必 要があると思います。 ○事務局 通常漁業権設定水域では遊漁料を納めて漁業権魚種を釣っておりますが、漁業権魚 種でない魚を混獲がありない魚釣りで行う場合、遊漁料を納めないのはなんの違法で もありません。確かに県内何ヶ所でバストーナメントが行われています。その中には、 漁業権に基づいて遊漁料を払うのではなくて、バス釣りの方々が自主的に協力金を納 めている場所もございます。今後は釣り団体がトーナメントを行う場合、釣ったバス は戻せません。バス釣りの方々もトーナメント開催場所が減るのは辛いわけですので、 管理釣り場等へ持っていくのであれば、我々からすれば駆除に協力してくれることに なりますので、トーナメントの開催は構わないと思います。 ○小野寺委員  バス釣りではなく、むしろ漁協の取扱は今後考えるべきだと思います。 ○事務局  漁協につきましては、今後指導していきます。 ○毛呂委員 私有地での取扱はどうなりますか。 ○事務局 個人の水槽と同じ扱いになります。あくまでも公の水面が委員会指示の対象区域と なります。 ○毛呂委員 私有地での密放流等は取り締まれないということですね。 ○事務局  そのとおりです。 ○毛呂委員 私有地と繋がっている水域の取扱はどうなりますか。 ○事務局 どんな私有地の釣堀であっても、大雨が降ったり、湧き水で流水していれば、その 水はどこかに流れていきます。そこから考えると宮城県内のどこかの水系には繋がる ことになり、私有地といえども公共用水面と一体という形にはなりますが、現在県内 にあります管理釣り場は、水をいったん特定の場所に集めてそれを浸透させていきま す。地下では繋がっていますが、バスは地下まで行かないだろうと思います。現在建 設予定の釣堀は、河口湖と同じでフィルター等を設置してバスが拡散しないようにし ています。バスは管理釣り場で産卵いたしますが、ある特定の大きさまでしか育ちま せん。その理由は餌を与えますが、餌が追いつかなくてどんどん痩せ細っていきます ので、常に新しいバスを入れる形となります。そこで産まれても殆ど淘汰されますの で、相当な数量が流れていくことはありませんし、また流れないような整備を行って います。  あくまで、私有地であり公共のように供しないのであれば、漁業法なり関係法令は 適用されません。 ○庄子議長 指示内容につきまして、何か御意見等はございますか。 ○三浦委員  指示期間につきまして3年という期間にした理由を教えていただきたいのですが。 ○事務局 指示期間を1年更新で行っている内水面漁場管理委員会もございますが、1年で効 果を上げるというよりは、広報によるPRに重きを置いた理由と思われます。本県で 考えてみると、毎年PRは行っていきますので、あまり意味がないと思います。指示 については、今年初めて行いますので、1年目は周知の徹底と監視体制の整備に追わ れると思います。2年目当たりからバス釣りの方々の動き、釣具店等産業への影響及 び駆除の効果等が把握できるかなと思います。さらに、それを判定・検証するにはも う1年期間が必要との判断をいたしました。 ○庄子議長 そのほか、御意見・御質問はございませんか。なければ、ただいまの審議事項につ きましてお諮りいたします。  このことについて、原案どおり委員会指示を発動することで御異議ございませんか。 ○各委員  異議なし。 ○庄子議長  異議がないようですので、原案どおり本日付で指示を発動することといたします。 それでは、事務局で委員会指示発動について、公報掲載等の作業をよろしくお願い します。 ○庄子議長 報告事項(1)「平成15年度さけ採捕、採卵結果について」県より報告願います。 ○県  ≪資料3に基づき、説明≫ ○庄子議長 ただいま、県から報告がありましたが、御質問はございませんか。 ○小野寺委員 採卵数の数量を決める要因を教えていただきたい。 ○県  沢山捕獲しても生産設備が限られていますので、早い時期にまたは良好な卵が捕れ る時期に質の良いものを捕るということがひとつの方法としてあります。その他、採 卵の数もさることながら最終的には良い稚魚を放してやることが規則正しい回避に繋 がりますので、放流数はひとつの目安になると思います。数量的には6千万尾前後が 目安になると思います。 ○庄子議長 その他、御質問はございませんか。 なければ、報告事項はこれまでといたします。 ○庄子議長  本日予定しておりました、議題につきましては全て終了いたしましたが、そのほか 何か御意見・御質問はございませんか。事務局から何かございませんか。 ○事務局  ありません。 ○庄子議長 それでは以上をもちまして、本日の委員会を閉会といたします。 《議決(決定)事項》  審議事項(1)「第5種共同漁業権の免許条件に基づく平成16年度増殖事業計画に          ついて」 ・原案どおりとする。 (2)「外来魚対策について」 ・原案どおりとする。