| 2004.1.30 |
外来魚回収施設使用状況(1月6日〜1月26日)
| 1月6日〜1月12日 | 回収量(単週) | 回収量(累計) | 目標達成率 | 前週比 |
| 外来魚回収ボックス(設置数33) | 158.3kg | 7053.1kg | 0.898 | -0.005 |
| 外来魚回収いけす(設置数14) | 4.4kg | 1401.0kg | ||
| バスターズ | 113.0kg | 2441.6kg | 1.038 | +0.023 |
| 回収ボックス・いけすの魚種:ほとんどがブラックバス。 |
||||
| 1月13日〜1月19日 | 回収量(単週) | 回収量(累計) | 目標達成率 | 前週比 |
| 外来魚回収ボックス(設置数33) | 55.6kg | 7108.7kg | 0.884 | -0.015 |
| 外来魚回収いけす(設置数14) | 9.7kg | 1410.7kg | ||
| バスターズ | 49.9kg | 2491.5kg | 1.034 | -0.004 |
| 回収ボックス・いけすの魚種:ほとんどがブラックバス。 |
||||
| 1月20日〜1月26日 | 回収量(単週) | 回収量(累計) | 目標達成率 | 前週比 |
| 外来魚回収ボックス(設置数33) | 51.0kg | 7159.7kg | 0.869 | -0.015 |
| 外来魚回収いけす(設置数14) | 6.3kg | 1417.0kg | ||
| バスターズ | 36.9kg | 2528.4kg | 1.025 | -0.009 |
| 回収ボックス・いけすの魚種:ほとんどがブラックバス。 |
||||
外来魚回収施設(回収ボックス・回収いけす)の利用状況について(自然保護課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/1/15/0115dg0001.pdf
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/1/23/0123dg0002.pdf
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/1/30/0130dg0001.pdf
外来魚バスターズ駆除成果 2004(外来魚バスターズ)
http://gairaigyo-busters.jp/report/statistics/data2004.php
| 2004.1.27 |
釣り禁止の必要性を示唆 中井克樹氏
琵琶湖博物館学芸員・中井克樹氏は、25日に行われた「第3回琵琶湖外来魚シンポジウム」(琵琶湖を戻す会主催)の資料集掲載の特別寄稿で、「(リリース禁止の)次の段階として、特定の釣法や釣りそのものを制限することについても、水域や地域によっては、具体的に検討すべき時期にきているのではないだろうか」とし、釣りを禁止する必要性を示唆した。
社会学者・宮台真司氏 琵琶湖のブラックバス問題について発言
インターネット放送・videonews.comの「マル激トークオンデマンド」2003年12月21日収録分で、都立大助教授・宮台真司氏(社会学)が琵琶湖のブラックバス問題について発言した。
宮台真司って誰よ→プロフィール(MIYADAI.com Blog)
宮台真司氏の発言
諫早湾は水門を閉める前から実は汚れが進んでいて、二枚貝や魚が段々取れなくなったので、多くの人がノリ業者に転業した。ノリの色艶を高め、生育を助けるために、ある薬品を大々的に用いている。その薬品が無酸素水塊を非常に大きく発達させて、二枚貝や魚を殺してしまうということが因果関係としてはほぼハッキリしてきている。社会学者だからあえて言うが、「それだったら数少なく残っている貝や魚を取っている人にはノリ業者に転業してもらって、もっと大々的に薬品を使うことになって、二枚貝と魚が全部死んで、全員ノリ業者になれば、諫早湾周辺の人たちの経済を守れるじゃないか」という議論があり得る。
似た問題に琵琶湖のブラックバス問題があり、ブラックバスを放して釣るという娯楽のために在来魚が物凄い勢いで減少していて、ヘタすると10年20年単位で死滅する。これも、確かに在来の魚を獲って生活している人はいる。しかし、ブラックバスの経済効果は物凄くて、宿泊客とか、周辺の交通手段、あるいは周辺の店にかなりの経済効果をもたらしていて、すでに漁業よりも規模が大きくなっている。だったら、在来魚で生活している人もブラックバスで生活するようにして、琵琶湖中ブラックバスで埋め尽くすようにすればいいという議論があり得る。色々な人に、思考実験で「こんな議論をされたらどうしますか」と聞いたら、「そんなことをしたら生態系というのはそんなに甘い物ではなくて、50年後、100年後に何が起こるか分かりませんよ」と必ず言う。その答えを予想しているので、「たぶんそうでしょうね。しかし、50年後、100年後、何が起こるか分からない。良いことが起こるかもしれない。温暖化も同じで、良いことも起こるかもしれない、悪いことも起こるかもしれない。何が起こるかわからないことのために行政がお金を出したり、今わかっている利益にお金を出さずにそうしたことにお金を回すなんてことは、私はパブリックサーバントたるお役人としてはできませんね」と言うと、みんなグッと詰まってしまう。
沖縄でも似たようなことがあって、「そんなことをしたら、先祖からずっといただいてきた奇麗な海、沖縄の風土が壊れて、観光収入だってなくなっちゃいますよ。それで良いんですか」と言うと、「今までもずっと奇麗な海はあるし、先祖からの文物を守ってきているけど、ぜんぜん観光収入増えないし、ぜんぜん豊かになれないから、ここは一つ奇麗な海なんか全部ぶっ壊してコンクリートで金ぶちこんでもらう方がうちらは良いんですけど」といった議論が沖縄から出てくる。そのときに、「奇麗な海を守ってもらわないと困る。奇麗な海を壊すと100年後に何が起こるか分かりませんよ」、「『100年後じゃなくて俺に食わせてくれよ』という問題に気を使うのが政治家だろ」という議論が出てくる。
これはネオコン的ニヒリズムに非常に関係している。つまり、この海を守らなくてはいけないとか、この共同体を守らなくてはいけないとか、この相続財産―heritage―を守らなくてはいけないといった感情は、必ずしも合理的な感情ではない。金銭換算して「経済効果こうでしょ」と議論できるものではなくて、もっと実存的で、実存的であるという意味で本源的な、本源的であるが故に明示的に計算不可能なもの。その部分についての感受性が、ヨーロッパはある。ヨーロッパは戦乱を経て、国家的なheritageをどう守ろうかということに、少なくとも近代化以来ずっと直面してきている。フランスはそうした問題に一番センシティブ。でも日本は、そういう問題については残念ながら、核の傘の元におんぶに抱っこのせいかわからないけれども、非常にナイーブ。「環境は大事でしょ」と言えば通じるかと思ったら大間違いで、ネオコン的なニヒリストたちは、「ぜんぜんそんなことより生活が大事だよ。生活を大事にするためにシステムをまわすことの方が大事だろ。違うのか」。こういうのがでてきてしまう。
(インターネット放送・videonews.com「マル激トークオンデマンド」2003年12月21日収録分での発言)
ゼゼラ「この放送の次の週にも同趣旨のことを発言していて、要するに、『経済合理性・システム合理性は重要だが、それでは片付かないところに環境問題の本質性がある』ということらしい。(ちなみに、宮台氏の認識している問題個別の事実関係は読んでのとおり危うくて、例えば琵琶湖の外来魚駆除の実現可能性とかは織り込んでない前提での話だと思われます。それはこの人に期待しても仕方ないことなので置いておくとして、本題は考え方の部分です)」
カワウ「宮台氏が、拉致問題とか9.11で、世論大勢の反応について『感情的だ』と批判してたのと矛盾する気もするんだけど」
ゼゼラ「どうもこの発言の真意が不明確なのですが、僕の解釈したところでは、あくまでも経済合理性・システム合理性を確保した上で、最終的な部分ではそれでは説明できない要素が含まれるべきだという主張であって、環境問題を錦の御旗にしたダメダメな主張を認めるものではないようなので、矛盾しないと思われます。ロンボルグ本と訳者の山形浩生氏を批判的にも言ってるんだけど、ロンボルグ本は、環境問題に関するダメダメな主張が多すぎるというところから出発していて、合理性こそ全てというものではないと思われるので、結局のところ宮台氏と山形氏にそれほど違いはないはずです」
カワウ「でも現実問題としては、『ムツゴロウと人間とどっちが大切なのか』みたいに言われたときに、『ムツゴロウが大切です』よりももっと説得力のある反論として『生物多様性』が使われるわけで、それは将来利益とかの合理性を主張するためのものだったりするからなぁ」
ゼゼラ「結局、最終的には合理性で説明できない要素が含まれるべきだというのはその通りだと思うけれど、その選択をめぐって大きな利害対立が生じた時に、『合理性では説明できないけれど』というのはなかなか通らないよね。諫早湾干拓の問題でも、そもそも干拓する必要性があるのかというところが疑わしい(費用対効果が公称1.01→0.83)から、ノリ養殖の酢酸問題があっても干拓の妥当性をめぐる議論がそれほど揺るがないと思うのだけれど、本当に干拓の必要性が高かったら、果たして否定できるのかという気はすごくする。ダムとか堰の計画でも、単純な自然保護論で反対運動を始めても、最終的に行き着く根拠が水需要予測とか洪水予測の妥当性という話になるというのが実に多いわけで。『生物多様性』を言うのも、従来の単純な自然保護論に合理性を持たせるために言ってる面があるように思う。もちろんその合理性が本当に合理的ならばそれで良いのだけど、実際はかなり誇張して無理しているところがあって、それはまさに宮台氏が『みんなグッと詰まってしまう』と言う部分で、でもそれを認めないから、その点が僕はどうしても気になってしまうのだよねぇ」
ゼゼラ「と、終わりにしようと思ったのですが、書いたあとで「宮台真司とその思想」(1996年からやってる宮台ウォッチャーのBlog(もっとも開設時にBlogという言葉はなかった))を開いたら、同じネタにコメントがされていて、どうも今回の宮台発言は真意が不明確ということで間違いないらしい...」
栃木の委員会支持 法制担当との協議で生体持ち出し禁止を削除
「リリース禁止」の内水面漁場管理委員会委員会指示がされた栃木県で、当初案に含まれていた「生体持ち出し禁止」が削除されていたことがわかった。同委員会議事録によると、同委員会事務局と学事文書課法規担当との協議の結果、(1)自宅における鑑賞等の用途で持ち帰ることまで制限することになり過剰な規制に当たる、(2)仮に採捕した当該魚種を県内河川湖沼等に放流した場合、漁業調整規則の移殖禁止が適用される――の2点が理由。
ゼゼラ「生体持ち出し禁止を否定するというのはなかなか珍しいかも。ちなみに学事文書課法規担当というのは、国の法制局に相当するもので、法律(条例)の必要性、既存の法律(条例)や予算での対応、他の法律(条例)との整合性などを判断するところです」
| 2004.1.24 |
外来魚バスターズに賛助会員制度
ビッグフィッシングの法則 第2掲示板の書き込み(No.1239)によると、外来魚バスターズに賛助会員制度ができているらしい。「遠方や諸事情で直接駆除に参加され難い方々」を対象としているという。
外来魚バスターズ http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gyosei/
ゼゼラ「本格的にNPOっぽくなってきたな。NPO法人化も近い?」
カワウ「滋賀県から駆除事業の委託とかがあるかも。『網では駆除が困難な場所の釣りによる駆除・300万円、駆除適した釣具の開発・10万円』みたいな」
移入種対策法案の概要が明らかに
22日付Yahoo!ニュース共同通信によると、環境省が策定中の「特定外来生物被害防止法案」(仮称)の概要が明らかに。中央環境審議会移入種対策小委員会が昨年12月にした答申にほぼ沿う形。3月上旬に国会提出予定。
飼育に適正管理義務づけ 環境省が外来種規制法案(Yahoo!ニュース共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040122-00000252-kyodo-soci
外来魚のなれずしが今年も完成 試験販売へ
滋賀県外来魚有効利用研究会代表・田中健雄氏の外来魚のなれずしが今年も完成。ブラックバスは「ビワスズキの熟鮓(なれずし)」、ブルーギルが「ビワコダイの熟鮓」の商品名で、草津市下物町の道の駅草津で試験販売。
外来魚を「なれずし」に 守山の男性、試験販売へ(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2004jan/16/W20040116MWE1S100000081.html
霞ヶ浦のコイ全量買取りと廃業について中西準子氏が批判的見解
霞ヶ浦のコイヘルペス問題で、コイの全量買取りと養殖業者廃業について中西準子氏(横浜国立大学教授)が批判的見解。コイ養殖を縮小ないしやめることには賛成しつつ、(1)この廃業宣言は本当に実効性があるか?、(2)これほどまでに、コイ養殖の規模を拡大させたのは誰でそれは、何故か?、(3)廃業に対し、県が補償金を支払う根拠は何か?――の3点が疑問だとしている。
雑感243-2004.1.20「コイヘルペス−病魚買い上げは妥当か?」(中西準子のホームページ)
http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak241_245.html#zakkan243
| 2004.1.23 |
外来魚バスターズが知事訪問 琵琶湖ウキをプレゼント
外来魚バスターズ(代表・岩崎魚成氏)が26日、県庁知事室を訪問し、國松善次知事と面会する。平成15年に外来魚3トンを駆除したことなどを報告し、外来魚駆除用に自作した「琵琶湖ウキ」を知事にプレゼントする予定。
「環境NPO外来魚バスターズ」の知事訪問について(自然保護課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/1/23/0123dg0001.pdf
外来魚バスターズ http://web.kyoto-inet.or.jp/people/gyosei/
| 2004.1.16 |
外来魚対策事業費が大幅減少へ 滋賀県の2004年度予算
滋賀県の2004年度当初予算見積要求額の概要が公表され、水産課所管の外来魚対策事業費が2003年度予算と比べ大幅に減額されることがわかった。
水産課 外来魚対策事業費が大幅減
2003年度予算で3億6400万円を計上していた水産課の「有害外来魚ゼロ作戦事業」は、2004年度要求では2億2900万円と大幅減となった。漁業者からの外来魚買取を行う「駆除促進対策事業」は、駆除量が2003年度の400トンから、2004年度は350トンへ減少となった。「繁殖阻止対策事業」は、2003年度・1億2800万円から、2004年度・2200万円へと激減。
| 水産課(単位:千円) | 2003年度予算 | 2004年度要求 |
| 有害外来魚ゼロ作戦事業 | 計363,521 | 計229,176 |
| 駆除促進対策事業 | 155,000 | 127,500 |
| 回収処分事業 | 18,720 | 21,600 |
| 繁殖阻止対策事業 | 128,420 | 21,939 |
| 生態系修復対策事業 | 8,000 | 6,000 |
| 密放流防止対策事業 | 29,459 | 24,131 |
| 外来魚生息実態調査 | 17,922 | 21,506 |
| 内水面域外来魚駆除対策事業 | - | 1,500 |
| 外来魚駆除技術事業化試験 | 6,000 | 5,000 |
水産試験場 不妊バス研究に100万円
「有害外来魚撲滅対策研究」に100万円。不妊バスによる駆除の研究が行われる。
| 水産試験場(単位:千円) | 2003年度予算 | 2004年度要求 |
| 有害外来魚撲滅対策研究 | - | 1,000 |
| 外来魚の有効利用に関する調査研究 | 500 | - |
自然保護課 指導監視を強化、広報啓発が減
全体では2003年度・8400万円からやや増額して、2004年度は9100万円。内訳では、「指導監視」が2003年度・1000万円から、2004年度2300万円へと増額。一方、「広報啓発活動」は2003年度・2900万円から2004年度・1400万円に大幅減額。「外来魚回収事業」は増額となっているが、2004年度はノーリリースありがとう券の費用が含まれる模様。
| 自然保護課(単位:千円) | 2003年度予算 | 2004年度要求 |
| 琵琶湖レジャー利用適正化推進事業 | 計84,490 | 計90,801 |
| 広報啓発活動 | 28,614 | 13,895 |
| 県民等の活動の支援および施設整備 | 17,000 | 12,000 |
| 調査研究 | 4,800 | 5,500 |
| 指導監視 | 10,260 | 23,424 |
| 外来魚回収事業 | 17,353 | 21,628 |
| 環境配慮製品の普及啓発 | 5,100 | 12,733 |
| 琵琶湖レジャー利用適正化審議会の運営 | 1,363 | 1,621 |
※上記各表は、事業名が多少異なるものでも内容が同一とみなせるものは同じ事業として扱った。
平成15年度当初予算案の概要(滋賀県予算調整課)
http://www.pref.shiga.jp/yosan/yosan15-tousyo/
平成16年度 当初予算見積要求額の概要(滋賀県予算調整課)
http://www.pref.shiga.jp/yosan/yosan16/
ゼゼラ「本気で『外来魚ゼロ』を目指すのだったら、買取価格を上げて、予算増額してガンガン駆除すべき時期なわけですが、どうするのよ水産課?」
| 2004.1.15 |
ゼゼラ本←「少なくとも、ぼくはこの著者を軽蔑せざるをえない」
極楽ドンコの雑記というウェブログで外来魚問題関連の3冊の書評が書かれているのを発見。作者は向井貴彦氏。東京大学大学院新領域創成科学研究科・先端生命科学研究系・動物生殖システム分野・産学官連携研究員。要するにポストドクターらしい。魚類の系統・生態・進化が専門。要するに魚類学会系らしい。有明貯木場埋立問題で、つり人社社長・鈴木康友氏とも近かったとか。
「川と湖沼の侵略者 ブラックバス」
――恩師であり先輩である先生たちの力と熱意を認識できてうれしく思うところもあります
http://gokudon.cocolog-nifty.com/review/2003/12/post.html
「ブラックバスがいじめられるホントの理由」
――少なくとも、ぼくはこの著者を軽蔑せざるをえない
http://gokudon.cocolog-nifty.com/review/2003/12/post_3.html
「警告! ますます広がるブラックバス汚染」
――ぼく自身が感じていることと極めて相通じるものがあってうれしくなった
http://gokudon.cocolog-nifty.com/review/2003/12/post_4.html
極楽ドンコの雑記 http://gokudon.cocolog-nifty.com/review/
カワウ「全般に、すごい純粋さが感じられる内容だなーと」
ゼゼラ「だからこそ単純なバス釣り悪玉論を信仰できるのではないかな。僕が初めて継続的に観察した環境問題は東京湾・三番瀬の埋立問題なのですが、これはもう、知れば知るほど話は入り組んでいて、本当に興味深いのですよ。最初に興味をもったのは純粋な自然保護論的な観点からだったのですが、そんなのどこかに吹き飛んだわけで。こういうのを観察した経験を持つかどうかで、純粋な自然保護論のままでいられるか否かが左右されるのではないかと感じてしまいました」
カワウ「あと、『この本の出版されているつり人社は日釣振と極めて深い関係にあり、そちらをヨイショして一切批判を加えないのも、非常にコビていてイヤラシイ』って言いつつ、『川と湖沼の侵略者 ブラックバス』について『恩師であり先輩である先生たちの力と熱意を認識できてうれしく思うところもあります』とか言ってるのはダブルスタンダードな気が...」
| 2004.1.13 |
神奈川県一部リリース禁止の細かい話 多摩川も一部リリ禁
ゼゼラ「話がややこしいので対談形式でいきます。まず神奈川県の内水面漁場管理委員会事務局に電話で聞いたところによると、経緯は次のとおりだそうです」
神奈川県(一部)リリース禁止の経緯
・昨年8月から委員会で4回議論された。
・神奈川県内水面漁連、相模川漁協、川崎河川漁協などからリリース禁止を求める要望書が出された。
・オオクチバス、ブルーギルは共同漁業権設定漁場といった設定は、審議の中で決められた。
・意見募集等は行われていないが、遊漁代表委員もいるので双方の意見が反映された。(遊漁代表委員は、島津靖雄氏(ジャパンゲームフィッシュ協会理事)、西尾研一氏(神奈川県釣りインストラクター連絡機構副会長))
(参考)委員会指示全文
神奈川県内水面漁場管理委員会指示第2号
漁業法(昭和24年法律第267号)第67条第1項及び第130条第4項の規定により、水産動物の保護を図るため、次のとおり指示する。
(1)コクチバスを県内の内水面(河川、湖沼及びこれと連接して一体をなすため池、水路等)において採捕した者は、これを生かしたまま採捕した水域から持ち出し、又は採捕した水域に再び放してはならない。
(2)オオクチバス又はブルーギルを県内の内水面における共同漁業権の設定された漁場において採捕した者は、これらを生かしたまま採捕した水域から持ち出し、又は採捕した水域(オオクチバスの場合は、芦ノ湖を除く。)に再び放してはならない。
ただし、公的機関が試験研究の用に供する場合及び内水面漁場管理委員会が必要と認めた場合は、この限りではない。
指示期間
平成16年度2月1日から平成17年度1月31日まで
ゼゼラ「それで、オオクチバス・ブルーギルがリリース禁止となるのは、神奈川県内の『共同漁業権の設定された漁場』なわけですが、これは次のとおり」
神奈川県内の第5種共同漁業権設定水域
相模川本流・支流(相模湖、津久井湖、宮ヶ瀬湖を除く)、酒匂川本流・支流(丹沢湖を除く)、早川、芦ノ湖、千歳川(湯河原)、多摩川(ガス橋より上流) ※各湖の範囲は標柱などで指定されていますが、ややこしいので略します ※(訂正)最初、丸子橋と書きましたが、ガス橋が正しいです
ゼゼラ「問題は、都県境の多摩川。一応、丸子橋あたりは、花畑運河や弁慶堀と肩を並べる東京23区内のバス釣りポイントなので。漁業権の設定は東京都がしているのですが(漁協は川崎河川漁協というのが神奈川県側にもあります)、第5種共同漁業権の設定のあるガス橋より上流の神奈川県区域に関してはリリース禁止に含まれるというのが神奈川県担当者の見解でした。ちなみにガス橋より下流に第1種共同漁業権(餌虫)の設定もあるのですが、これは含まないそうです」
カワウ「ということは、東京都側で釣ったらリリースOKで、神奈川県側はNG?」
ゼゼラ「やっぱり理屈としてはそういうことになるようです。それどころか、都県境が蛇行してるから、単純に左岸が東京都、右岸が神奈川県にはなっていなくて、左岸でも神奈川県だったり、右岸でも東京都だったり。リリ禁史上最大の妙な事態が...」
カワウ「となると、東京都はリリ禁になったりしないの?」
ゼゼラ「それがですね、東京都の内水面漁場管理委員会の担当者に聞いてみたら、東京都ではリリース禁止の検討もしていないし、漁協などからの要望書も出ていないそうな。同じ多摩川なんですけど... ついでに千葉県の担当者にも電話してみたけど、検討もしてないし、要望書も出てないって」
カワウ「なんか、委員会指示の制度がすごーく軽いものに感じてきた」
| 2004.1.12 |
滋賀県民なら滋賀県県政モニターになろう
滋賀県広報課が「県政モニター」を募集中。年数回のアンケートに答えるほか、毎日の生活の中で感じた県政に関する意見をリポートすることが内容。応募資格は滋賀県内在住の満20歳以上。定員50名で多数の場合は抽選。期間は平成16年4月から平成18年3月末日までの2年間。
県政モニターを募集します(滋賀県)
http://www.pref.shiga.jp/a/koho/monitorboshu/index.html
ゼゼラ「実はこの制度は結構重要なんです。それは、きちんとした世論調査をやるのは大変なので、こうした制度を利用して市民の意向調査をすることが結構あるからです。リリース禁止条例の検討過程でも、リリース禁止の話なんて県側にはまだなかった最初の頃に、この『県政モニター』と『環境自治推進委員』にアンケートをしていて、リリース禁止を求める意見が出ていたりします」
カワウ「この制度に乗って意見を出すと、普通に出すより意味は大きいので、滋賀県民なら是非どうぞ」
内水面漁場委員会をめぐるお寒い現状を考える
ゼゼラ「栃木県と神奈川県一部のリリース禁止ですが、僕はリリース禁止自体よりも、昨年のうちにそれぞれの内水面漁場管理委員会で採決されていながら、その事実を多くの釣り関係者が今年になるまで知らなかったということの方がサプライズ」
カワウ「もうちょっと情報が流通がする世界かと思いきや、これは本当に意外」
ゼゼラ「こうなってしまう理由というのはいくつか考えられるので、この点を検討してみたいと思います。理由の1つには、内水面漁場管理委員会というものが知られぬままにどこかで開かれているという点があるでしょう。もちろん委員会の直接の関係者は知っているわけだけど、それ以上の広がりがない」
カワウ「確かに、議会とか審議会の議事録というのはホームページで見られるようになっていることが多いけど、内水面漁場管理委員会のはほとんど見かけたことがない。長野県がホームページに掲載しているのを見かけるくらい」
ゼゼラ「会議自体は公開で行われていて、議事録も公開扱いにしているところがほとんどだと思うんですよ。議事録が作成中でまだ出来上がってないことを理由に見られないという話(*1)があったりもするけど、この場合も録音テープがあれば、原則として開示請求でダビングしてもらうことができるはず。前例がなさそうだから揉めそうだけど。ただ、いずれにせよ軽い気持ちで委員会の審議内容を知るのは現状では難しくて、委員会事務局などに積極的にコンタクトをとらなければわからないんだな」
カワウ「関心のあることが議題になっていることがわかっているのならともかく、ほとんどどうでも良い内容かもしれないのに、わざわざ行動を起こして見るということまではしないのが普通かな。だから気付くのが事後になってしまう」
ゼゼラ「理由の2つ目として考えられるのは、バス釣りとの接点のなさ。遊漁関係委員の少なさというのは以前から言われていることで、委員会の構成は、漁業者4人、学識経験者4人、遊漁者2人というのが標準になっていて、このうちの遊漁者2人も実質的に漁業者に近かったり、ましてバス釣りとは縁遠かったりするという」
カワウ「第5種共同漁業権制度というのは、利用されている魚種は漁業権の対象とするのが制度の趣旨だと思うんだよね。それによって、バスを利用する立場の人も内水面漁場管理委員会に組み込まれるのが本当なんだろうけど、現実は、バスは大いに利用されていながら、それでいて制度の外にあるというネジレた状況にある」
ゼゼラ「3つ目としては、やはり委員会の形骸化。なんだかんだ言っても、これまでそれほど重大な決め事が委員会でされてきたわけでもないので、問題はあるけれどそのまま放置されてきたという面があると思う。その状況のまま委員会は軽くリリース禁止を決めてしまい、それを知ったバス釣り関係の人にとっては重大事で『どういうこっちゃ』と」
カワウ「リリース禁止の是非以前に、この決まり方はさすがに民主主義として問題だよね。これはまずい。委員会が決めたことによって利害が発生する人がいる場合は、その人たちに逐次通知するとか、議事録はきちんとホームページで公開するとかは最低限必要でしょう」
ゼゼラ「現状に問題あるのは確かなんだけど、黙っていてもなかなか実現するものではなくて、議会とか審議会の議事録がホームページで公開されたりしているのも過去に働きかけが行われた結果であったりするから、遊漁者側、特にバス釣り関係の人は働きかけを行って、将来的には漁場管理制度に組み込まれることを目指す活動をしてほしいなと」
(*1)「なぜブラウントラウトは、北海道から駆除されるのか ―北海道内水面漁場管理委員会への質問状」(三浦幸浩、フライの雑誌61、40-42頁)
この状況をどうにかしたいと思う人のための参考文献
「漁協をつくろう! 釣り人による、釣り人のための、釣り場づくりを考える」(スズキ・イチロー、フライの雑誌57、54-57頁)
「公聴会へ行こう!」(スズキ・イチロー、フライの雑誌58、42-45頁)
今週の外来魚回収量(12月23日〜1月5日)
| 12月23日〜12月29日 | 回収量(単週) | 回収量(累計) | 目標達成率 | 前週比 |
| 外来魚回収ボックス(設置数33) | 55.4kg | 6849.0kg | 0.919 | -0.017 |
| 外来魚回収いけす(設置数14) | 3.8kg | 1380.2kg | ||
| バスターズ | 33.1kg | 2284.8kg | 1.021 | -0.012 |
回収ボックス・いけすの魚種:ほとんどがブラックバス。
| 12月30日〜1月5日 | 回収量(単週) | 回収量(累計) | 目標達成率 | 前週比 |
| 外来魚回収ボックス(設置数33) | 45.8kg | 6894.8kg | 0.903 | -0.016 |
| 外来魚回収いけす(設置数14) | 16.4kg | 1396.6kg | ||
| バスターズ | 43.8kg | 2328.6kg | 1.015 | -0.006 |
回収ボックス・いけすの魚種:重量では約4/5がブラックバス。
外来魚回収施設(回収ボックス・回収いけす)の利用状況について(自然保護課)
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/2004/1/8/0108dg0001.pdf
外来魚バスターズ駆除成果 2003(外来魚バスターズ)
http://gairaigyo-busters.jp/report/statistics/data2003.php
http://gairaigyo-busters.jp/report/statistics/data2004.php
瀬能宏氏講演「ブラックバス問題の解決を阻むものとは?」
瀬能宏氏(神奈川県立生命の星・地球博物館)が10日、日本分類学会連合第3回シンポジウムで「多様性保全か有効利用か:ブラックバス問題の解決を阻むものとは?」と題して講演した。
日本分類学会連合第3回シンポジウム
http://research.kahaku.go.jp/news/systematics/systematics.html
講演予定内容要旨
http://www.bunrui.info/NL/NL2003/07.html
2chバス釣り板に書き込まれたレポート
http://sports.2ch.net/test/read.cgi/bass/1073128748/656-683
| 2004.1.8 |
神奈川県の漁業権設定水域でリリース禁止 2月1日から1年間
神奈川県内水面漁場委員会は昨年12月5日、漁業法67条に基づき、外来魚のリリース(再放流)を一部禁止する委員会指示を告示した。オオクチバスとブルーギルは神奈川県内の共同漁業権設定水域が対象で、このうち芦ノ湖ではオオクチバスが除外される。コクチバスは神奈川県内全域。期間は今年の2月1日から来年1月31日までの1年間。
栃木県外来魚リリース禁止に関する詳細
栃木県のリリース禁止に関する栃木県担当者の説明は次のとおり。
栃木県生産振興課水産担当の説明要旨
・昨年6月24日付で栃木県漁連からリリース禁止を求める要望書が出されたことが大きな要因で、9月4日の委員会で審議、10月30日の委員会で審議・議決された。
・この間、公聴会、意見募集などは特に理由はなく行わず、委員会の遊魚関係委員もバス釣りとは関係ないため、実質的にバス釣り関係者の意見は聞いていない。
・オオクチバス、コクチバス、ブルーギルの3種を対象としたのは、県内に3種とも生息しているため、特に魚種を限定する必要はないと考えた。期間を10年としたのは、第5種共同漁業権の切り替えにあわせた。県内全域を対象としたのは、県内3水系すべてに生息しているため。
・外来魚の影響については、漁業者、遊漁者等からの声が以前からあった。具体的な漁業被害について把握しているのは中禅寺湖のみ。
・具体的な効果については、普及啓発の面が強い。リリース禁止による釣り人の動向は、他県なども含め把握していない。外来魚回収施設などの設置予定はない。
(8日に電話で聞いた内容を要約)
こうした栃木県の動きについて、日釣振本部などは把握していなかった模様。
栃木県の内水面漁場管理委員会には、陳情等に対して採択を行い、その理由を通知するという制度が規則で定められており、これに基づいて意見を提出することができる。
(参考)栃木県内水面漁場管理委員会規程
(陳情等の取扱い)
第九条 会長は、陳情、請願その他これらに類するものについて、委員会に諮り、その採択の可否を決定する。
2 前項の場合において、採択しない旨の決定をしたときは、会長は、その旨及び理由を当該陳情者等に通知しなければならない。
http://www.pref.tochigi.jp/reiki/honbun/ae10104821.html
ゼゼラ「内水面漁場管理委員会の動きが伝わらない原因には、ほとんど内輪の話し合いになっていた場で、最近になってリリース禁止という『外』のことを制限するルールを決めるようになっているということがありそうです。バサーのみなさんはとりあえず地元の内水面漁場管理委員会の動きを把握した方が良いかも」
| 2004.1.7 |
栃木県が委員会指示でリリース禁止 ブラックバス・ブルーギル対象に県内全域
栃木県内水面漁場管理委員会は6日、漁業法67条に基づき、栃木県内全域でオオクチバス、コクチバス、ブルーギルのリリース(再放流)を禁止する委員会指示を告示した。期間は、同6日から2013年12月31日まで。栃木県では、同6日付で漁業権切り替えに伴う漁業権の免許、遊魚規則の認可を県知事名で告示しており、これに合わせる形となった。
栃木県公報 平成16年1月6日付 号外第1号
http://www.pref.tochigi.jp/reiki/gougai04/gougai04-1.pdf(委員会指示は63ページに掲載)
内水面漁場管理委が『釣果放流』を禁止 ブラックバスとブルーギル(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20040107/lcl_____tcg_____002.shtml
| 2004.1.6 |
バス釣り関連誌2月号
スポーツアンドフィッシングニュース
「バス問題を考える 『外来種ハンドブック』と生態系学者」(萱間修氏) バサーも、生態学会編「外来種ハンドブック」を読んで、相手の主張を理解しようという内容。それはともかく、重要な「見どころ」として、文章がレイアウト枠からあふれて最後が欠けているという、商業誌ではなかなかお目にかかれないページになっています。それと、「青柳淳」じゃなくて「青柳純」ですので。
「ナミヘイの『釣りの社会学』図書(2) バス駆除派の本『ぼくがバス釣りをやめた理由』/植村誠著」 「精神の荒廃を感じた1冊」と。
Basser
「バサー喫茶室 オールスタークラシック夜の部、筑波大 升秀夫先生の講義。」 ヘラブナ外来種説。
「月刊ゼゼラ新聞」
ルアーマガジン
「全国バス事情を追え!!」 群馬でバス関係者44人が意見交換会
ロッドアンドリール
「琵琶湖大好き 感謝のフェスティバル」レポート
| 2004.1.3 |
2004年シーズンの琵琶湖開催はなし JB
JB(日本バスプロ協会)のホームページに2004年トーナメントスケジュールが掲載され、琵琶湖でJBの名前を冠したトーナメントが行われないことが明らかになった。関連組織のNBC(日本バスクラブ)の一部トーナメントは、2003年同様開催される。
JBは、2002年シーズンには琵琶湖で22日間にわたって13戦を開催、延べ約7000人が参加。リリース禁止条例成立を受けた2003年シーズンは、条例施行前の1〜3月に集中して13日間・10戦を開催、延べ約2000人の参加があった。2004年シーズンは年間を通してリリース禁止となるために2003年シーズンのような対応ができず、JBの判断が注目されていた。
滋賀県は、リリース禁止条例の滋賀県議会での審議で、JBが開催したトーナメントの規模を例にして、駆除効果が見込めると答弁をしており、日本最大のバス釣り関連団体であるJBがリリース禁止の琵琶湖でトーナメントを開催することは、「リリース禁止が受け入れられた」「リリース禁止の効果があった」といった解釈がされる可能性が高い。一方、JBのトーナメントが開催されなければ、特にボートを使ってバスを釣る釣り人が減少する大きな要因となり、関係事業者にとって、短期的にはマイナスとなる。
このため、JBトーナメントの2004年琵琶湖開催をめぐっては、琵琶湖のバス釣り関係者でも意見が割れていた。
JBトーナメント2004スケジュール(JB)
http://www.jbnbc.jp/_JB2003/temp_sched2004.html
| 2004.1.1 |
環境省が「ブラックバス・ブルーギルが在来生物群集及び生態系に与える影響と対策調査」実施
環境省が、昨年秋から今年度末にかけて、「ブラックバス・ブルーギルが在来生物群集及び生態系に与える影響と対策調査」を行っている。
文献調査やヒアリング調査によるもので、フィールドでの調査は行われない。この調査を受け、モデル対策事業が検討されている。調査の主体は、皇居のお堀での外来魚駆除も行った財団法人自然環境研究センターで、環境省側は移入種対策法案なども担当する野生生物課。
また、非公開の検討委員会が設けられており、多紀保彦氏(財団法人自然環境研究センター)、片野修氏(中央水産研究所)、河野博氏(東京海洋大)、勝呂尚之氏(神奈川県内水試)、中井克樹氏(琵琶湖博物館)、水口憲哉氏(東京海洋大)が委員になっており、オブザーバーとして水産庁担当者も加わっている。